Concept

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Concept 01

女性ホルモンと
ライフステージ

女性は女性ホルモンの変動によって思春期、青年期、壮年期、更年期、高齢期と一生の中でさまざまな身体変化が生じます。
【思春期前】初潮にむけてもカラダが準備
【青年期~壮年期】身体的に成熟し、妊娠・出産に向けてのカラダの準備
【更年期】高齢期に向かう準備
【高齢期】女性ホルモンの低下に伴う骨粗鬆症の対応など、加齢に伴う身体の変化に合わせて調整を図る
これらどれもが生物的な“女性”としての役割を果たすために、ヒトに供えられた機能です。このような役割に応じてホルモンの増減を通してカラダが一生をかけて変化します。
Concept 02

更年期症状

個人差はありますが、50歳前後に閉経を迎える人が多く、更年期は閉経前後5年の期間をいいます。
卵巣の活動性が少しずつ低下していく中で、女性ホルモンが急激に減少し、エストロゲン欠乏によりさまざまな身体症状や精神症状が起こってきます。
症状の種類や強さは個人差がありますが、更年期の様々な不調を「更年期症状」と言い、仕事や家事など日常生活に支障をきたしてしまうほどの重いものを「更年期障害」といいます。
原因としてエストロゲンの低下が深く関係していますが、加齢に伴う身体的変化、家庭環境、心理的要因、固有の性格などが複合的に絡み合っていると考えられています。
具体的な症状として、のぼせ(ホットフラッシュ)・発汗・不眠、憂うつ、イライラ、不安感、めまい、疲労感、頭痛、腰痛、関節痛、肩こりなどがあげられますが、「肩こり・疲れやすさ・頭痛・のぼせ・腰痛・汗をかく」の順に多いという報告があります(廣井ら、日本産婦人科雑誌、1997)。
Concept 03

更年期症状と
体の関係

「加齢による身体変化」で具体的に何が起こるかご存知ですか?
上記のような症状が現れる年代は、「筋力や関節の柔軟性の低下によって体を支えられなくなっている」状態でもあります。
女性は思春期を迎え、生理が始まる前くらいから、
関節が緩い
筋肉がつきづらい
骨盤が横に広い
周期的な変化を生じる
という4つの特徴を持ちます。
この特徴を持ちながら、10~50代という30~40年を過ごします。そこに加齢という要因も加わって筋力や体の柔軟性が低下するため、体を固めることで何とか支えようとします。
そのため、更に体は固まり、この「固まって支えられない」状態が、機能解剖学および運動学からみると更年期症状で多く上げられる「肩こり・疲れやすさ・頭痛・腰痛」を引き起こす要因でもあります。
この物理的に体が支えられなっている要因を取り除くことが、症状を軽くする一つの方法です。
更年期だから仕方ないと全ての症状をあきらめ、時が過ぎるのをやり過ごしながら待つだけでなく、高齢期を楽しく過ごすためにも、体コンディショニングで支えられる体をつくっていきませんか。
Concept 04

婦人科系疾患と
体の関係

卵巣腫瘍や子宮筋腫など女性特有の臓器の不調により手術をされる方もいらっしゃると思います。
その場合できるだけ手術創を小さくするよう努めて実施されますが、臓器の位置の関係で下部腹筋群を切開することになります。手術後傷口がしっかりとくっついて病気の治療が終了となった後でも、何だかお腹に力が入らない、うまく体を支えられていないなどの不調や腰痛・膝痛などが起こってくる方もいらっしゃいます。
下部腹筋群は体を支えるためにとても重要な筋肉なので、治療のために一度切開され、修復した後にしっかりと必要な筋肉に力が入るよう整えないとお腹の力が入らないまま生活をしていくことになってしまいます。
そうすると体の中心がうまく支えられないので、過剰に固めたり、他の部位に負担がかかったりし、肩こり・腰痛・膝痛などが起こってくる要因となることがあります。
せっかく病気を治したので、動くための体のベース作りをしっかりと行うことで、快適な日常を送れるよう準備しましょう。
Concept 05

乳がん手術後と
体の関係

治療方法の進歩によって、外科手術のみではなく、薬物療法(化学療法、ホルモン療法)や放射線療法の特性をうまく生かして総合的に治療をしていく考え方になっています。そのため、従来は転移を抑えようと切除部位を大きくしていましたが、現在は他の治療方をうまく組み合わせて、がんの性格と進行度を考慮し、可能な限り手術を縮小する方向で治療法が検討されるようになっています。
このように切除部位が小さくなってきているため、術後の機能障害も以前に比べ大きく減少していますが、リンパ節の切除によって腕の腫れや痛み、肩関節の運動障害が生じ、リンパ節の周囲にある筋肉(大胸筋・小胸筋・烏口腕筋)にも影響が出る方もいます。
手術によって、乳房やリンパ節を切除する際に、脂肪も一緒に取り除くため、皮下組織の柔軟性が低下し、皮膚は引き伸ばされた状態で縫い合わせるため、皮膚の柔軟性も低下します。これらのことから、術後にひきつれ感やつっぱり感が生じます。加えて術創部の痛みやむくみ、不安感から、「大事にしなきゃ」と動きの中でかばうため、頸・肩の筋肉が緊張し、動かさないことによる短縮・拘縮も生じます。
動きにくさや動かすことへの不安を抱えている状態から、医学的知識を持った理学療法士と一緒に動ける体を作りましょう。
抗がん剤投与中・投与後のケア
根治および再発・転移などがん細胞の増殖を予防するために術前後に抗がん剤治療を行いますが、副作用として疲労・吐き気・体のだるさなどで体が固まる・力が入りにくいなど、体をうまく支えられない状態が生じます。また投与後もすぐに元気に回復というよりは、安静・臥床によって落ちてしまった筋力や体力をゆっくりと戻していく必要があります。このような回復状態にあるときにどの程度の負荷から運動を始めるといいのか、動きたいけどなかなか思うように動けない、動くことで悪化させるのが不安などのお悩みに医学的知識を持つ理学療法士がしっかりと体を戻していくために必要なケアや運動を実施します。
乳房再建前後のケア
乳房再建には自家組織(自分のからだの一部)を用いた再建法と人工乳房(インプラント)で行う再建法があります。また、行う時期も乳がんの切除術と同時に行う一次再建と切除術後期間をおいて行う二次再建があります。自家組織・人工乳房ともに再建術前後に周囲の筋肉や皮膚をしっかりと緩めて、なじませ、日常生活や運動時に無理なく動くための準備がとても重要です。
Concept 06

体を整えるとは

人は姿勢、動き方の癖や毎日の生活習慣の中でどうしても自分の使いやすい形に崩れます。その筋肉がアンバランスな状態が続くと、負担が重なり、痛みや不調へとつながってしまいます。
加えて、健康のためにとアンバランスな状態でウォーキングや運動を行うと、使いやすい筋肉が刺激され、使いにくい筋肉は置いてきぼりとなり、益々アンバランスが助長されます。
このようなアンバランスな状態を防ぐには、毎日のリセットがとても大切です。
Concept 07

運動が苦手・
嫌いな方へ

運動やトレーニングと聞くと、つい躊躇してしまいませんか。
私たちが提唱する「体コンディショニング」とは、矯正ではなく、骨や関節、筋肉を本来の正しい姿に戻し、“動けるカラダ”のベース作りをすることです。